☆カニが冬の味覚なのはどうして?

これには、生態的な背景の他に歴史的な背景が合わさっている部分もあるようです。
まず生態的な面では、脱皮の時期と産卵の時期とが大きく関係しています。

カニはその多くが夏~秋頃にかけて脱皮を行うのですが、脱皮をした直後のカニというものは身入りが悪く、さらには水っぽさが多い口当たりである為に、食材として品質のよいものとは言いがたい状態にあります。

 

また、カニの産卵時期は冬頃になりますから、メスガニの場合は卵巣の発達したその時期の方が高価なものとして扱われるのです。
これらの点から、カニの漁獲は主に冬に行うものとして位置付けられ、必然的に「カニは冬の味覚である」とされるようになりました。

 

そして歴史的な面では、越前地方の海域で漁獲される「越前ガニ」に関しての史話が関係しているようです。

越前ガニは水深200~400メートルを生息地とするカニですが、このような深い海域での漁獲作業が可能となったのは江戸時代の初期頃からとされています。

しかし越前地方の海域は急に高低差が開いてしまうような急深海域であり、いくら漁港から実際の漁業場までの距離はさほど長くはないと言っても、江戸時代に手こぎ船を用いて航海を行うという上では大変な時間と手間を要することとなってしまっていたのです。

 

さらに江戸時代には漁獲した魚介類を保冷しておく為の技術がその時点でまだ存在しておらず、夏場の漁業はことさらに苦労を強いられるものでした。

そしてここでこの史話に大きく影響してくるのが、「カニは魚介類の中でも非常に傷みやすいものである」ということです。

夏場に漁獲されたカニは漁港へと戻るまでにその多くが傷んでしまい、結局は食材として提供できない状態となってしまうことが多かったのです。
ですから、カニが主に食されるのはそういった魚介類が最も傷みにくい時期である冬場となり、そこから「カニ=冬の味覚」というふうに結び付いたものとされています。

 

☆外国で獲られているカニって?

日本以外でズワイガニやその仲間などの漁獲を行っている国は主に、「アメリカ、カナダ、ロシア、韓国、北朝鮮」です。
特にアメリカの漁獲量は最も多く、1999年度には何と9万トンもの漁獲量を記録しています。

他にカナダなどでは、セントローレンス湾周辺海域で年間約1万トンほどを漁獲しているようです。
また、日本はそれらの漁獲されたカニを、アメリカ、カナダ、ロシア、北朝鮮などから輸入しています。

アメリカとカナダの場合には冷凍処理を施された状態で輸入され、ロシアと北朝鮮の場合には生きたままの状態で輸入されています。