☆カニの「ふんどし」ってなんなの?

 

ふんどし」とは、カニの胸部下に折り畳まれている腹筋のことを指します。

カニの甲羅というのは頭部と胸部とを合わせた身体構造となっており、胸部下に存在するこのふんどしは人間で言うおよそ腹部に相当する部位となります。
三角形のような形状をしていることとその付属位置からこのような名称が付けられたものと思われますが、別名では「まえかけ」などと呼ばれることもあるようです。
ふんどし、またはまえかけの内部には一本の腸管が存在しているのみですが、オスガニの場合にはこの腹筋の内側に交接突起を持ち、メスガニの場合には同じく腹筋内側に受精のための卵を持っています。

 

 

☆「内子(うちこ)」って卵のこと?

 

内子」とは卵の名称ではなく、メスガニの卵巣そのもののことを指します。

腹部側に抱えている卵のことを「外子(そとこ)」、または「外子卵(がいしらん)」と呼ぶことから、卵巣のことを「内子」、または「内子卵(ないしらん)」と呼ぶことがあるのです。
メスガニの漁獲時期は産卵期のちょうど直前となっていますから、水揚げされるメスガニは押し並べて良い具合に成熟した卵や卵巣を持っています。
この卵ないし卵巣はメスガニでしか味わうことのできない珍味として好むファンも多いですが、しかし資源保護という観点から考えてみると、メスガニの漁獲というのはあまり望ましいものではありません。

実際に北海道周辺の海域ではメスガニの漁獲は一切認可されておらず、また外国においてもズワイガニ属に含まれるメスガニの漁獲は禁止とされています。

 

 

☆ズワイガニの仲間ってどれくらいいるの?

 

ズワイガニ属には一般的な五種と、二種の地方種(亜種)が存在しています。
日本周辺の海域に生息するズワイガニは「タイセイヨウズワイガニ」に似ているとされますが、大西洋と日本の周辺海域とでは当然のことながら距離も膨大に離れていますし、海中の環境もまた異なっています。

そういった中で大西洋から徐々に分布を広げてきたタイセイヨウズワイガニは、日本の海域で長い歳月を過ごすうちに、その形状や習性に若干の差異が生じることとなりました。

ですから日本の周辺海域に生息するタイセイヨウズワイガニは、先に登録を行われた一般的なタイセイヨウズワイガニの「地方種」となっているのです。
以下には、ズワイガニ属の全七種を浅海種と深海種に分類して表記しました。

 

◆浅海種(水深約400メートル以浅に生息)
・タイセイヨウズワイガニ (→地方種:ズワイガニ)
・オオズワイガニ

 

◆深海種(水深約400メートル以深に生息)
・ベニズワイガニ
(→地方種:カイザンベニズワイガニ)
・ミゾズワイガニ
・トゲズワイガニ